どうして、高い声と低い声があるの?

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体の中で、声を響かせているところがあるんです



こんにちは、みんなの科学研究所の蛯原ようすけと申します。

おとなとこどものやさしい理科と科学のブログです。

 

子犬の鳴き声はキャンキャンと、高い声ですね。

親犬は、ワンワンと、少し低い声。

 

私たちも、こどものころは、高い声でおとなになると、

少し低い声になりますね。

 

どうも体が小さいと高い声になりそうですね。

どうしてそうなるんでしょうか。

ちょっと詳しく考えてみます。

 

音は空気の振動を私たちの耳が感じとって、耳のなかの細胞から脳へ電気信号が出て

脳の中で電気信号を組み合わせて音が聞こえるようになります。

 

空気の振動は、空気の濃い所と薄い所が交互にできる波で音波(おんぱ)とも呼ばれています。

 

 

私たち動物が声を出すときは、のどのところにある声帯(せいたい)が振動して、

その振動が、空気を振動させて、音波(おんぱ)ができて、声を聞くことができるようになります。

 

空気の振動がないと、音波(おんぱ)はできないので、真空(しんくう)では、音は聞こえないんですね。

 

 

さて、振動には、不思議な性質があります。

モノには、大きさや形によって、振動しやすい振動数が必ずあります。

この振動数のことを固有振動数(こゆうしんどうすう)と名前がついています。

 

モノを振動させた時の振動数が、

そのモノの固有振動数(こゆうしんどうすう)と同じ時、

大きく振動するようになります。

 

この現象を共鳴(きょうめい)と呼んでいます。

 

 

声を出すとき、声帯(せいたい)でできた振動が、体の中で共鳴(きょうめい)して、

大きな声が出せるようになります。

 

体の中のどこで、共鳴(きょうめい)するかというと、

 

のどの中の声帯(せいたい)ちょっと上の空間と、

 

口の中の空間と、

 

鼻の後ろにある空間

 

です。

 

これらの空間それぞれに、固有振動数(こゆうしんどうすう)があるんですね。

 

声が高い、低いは、これらの空間で共鳴(きょうめい)した振動が組み合わさって決っています。

 

声を使って仕事する人たちは、これらの共鳴(きょうめい)をうまく使っています。

のどのちょっと上あたりの筋肉をつかって、良く響くようにしたり、

 

口を大きくあけたり、舌を使って、良く響くようにしたり、

 

口をあけていなくてもハミングで声が響くようにしたりしています。

 

共鳴(きょうめい)をうまく使って発声できたら、よく響く声が出るようなります。

 

私たちは、

自分で声をだして、聞いて、自分の筋肉を調整して、声を変えるすごいことをやっているんですね。

 

共鳴する空間が3つもあるので、どんな声になるかを考えながら自分の筋肉を調整して

声を変えるのは、ロボットにやらせようとすると、結構大変。

 

 

 

私たちや動物の体の中の共鳴(きょうめい)をおこす空間は、複雑な形をしています。

共鳴(きょうめい)をおこす空間が広いほど、低い音がよく響くようになるのですが、

だれでも同じ声になるというわけに、そうやすやすとはなりません。

 

それぞれ個性のある声になります。

共鳴(きょうめい)をおこす空間が、まったく同じとはならないからなんですね。

 

 

さて、

共鳴(きょうめい)をおこす空間が広いほど、低い音がよく響くようになります。

 

体の小さい子犬のような動物は、共鳴(きょうめい)をおこす空間が狭くなります。

このため、体の小さいこどもや、子犬のような動物の声が高くなるんですね。

 

楽器も同じですね。大きなティンパニは低い音が響きやすいのと同じですね。。

 

ところが、

 

私たち女性と男性では、それほど体格が変わらなくても、男性のほうが声が低いことがあります。

この場合は、からだの中で共鳴(きょうめい)をおこす空間はそれほど変わらないと考えられます。

 

私たち女性と男性では、声のおおもとの声帯(せいたい)の振動が違ってきます。

 

男性は、声変わりする時期に、声帯(せいたい)の厚みが変わって、

低い音の振動がでるようになるためです。

 

 

声帯(せいたい)の厚みなどの筋肉が成長とともに変わると声が低くなるので、

女性もこどもの頃から比べると、声が低くなることはあります。

 

さて、

声帯の振動が共鳴(きょうめい)して大きな音がでるようになるためには、

体の中で振動が続かないといけません。

 

体の中で共鳴(きょうめい)できない音は、生き残れなくて、

だんだん死んで消えていくようになっています。

 

ここにも、振動の不思議なルールがあります。

声帯(せいたい)の振動の中で一番低い音の振動を基準にして、

その振動の2倍、3倍・・の振動しか生き残れないようになっています。

 

2.5倍と、1.3倍などの中途半端な振動は、

死んで消えていくようになっています。これらの振動の声は聞こえなくなります。

 

2倍、3倍・・の振動がどのくらい基準の振動に混ざるかによって、声が変わります。

 

AさんとBさんでは違うとか、この子犬とあの子犬では鳴き声が違う

などのように、個性のある声が出るようになります。

 

 

振動と共鳴(きょうめい)は、不思議ですね。

 

実はこの現象、私たちが携帯電話で話をするときにもつかわれています。

テレビを見るのにもつかわれてます。

電波(でんぱ)の共鳴(きょうめい)を使っています。

 

もっともっと小さい原子(げんし)の中でも、共鳴(きょうめい)はおきています。

MRIという体の中を見る医療機械(いりょうきかい)も

原子(げんし)の共鳴(きょうめい)を使っています。

 

振動と共鳴(きょうめい)は、奥が深いのですね。

 

私たちも、共鳴(きょうめい)はあるかもしれませんね。

共鳴(きょうめい)とはいわずに、共感(きょうかん)といいます。

なんとなく合う人と合わない人がいる・・

これも共鳴(きょうめい)かもしれませんね。


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【みんなの科学研究所】 理念:好奇心から生まれるしあわせ

蛯原ようすけ 

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