どうして、ネコの目のいろはいろいろあるの?

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ネコの目の色はいろいろあるけれど、どうしてそうする必要があったのかまだ研究途中なのです



こんにちは、みんなの科学研究所の蛯原ようすけと申します。

おとなとこどものやさしい理科と科学のブログです。

 

 ネコさんの目の色というと、瞳孔(どうこう)のまわりの虹彩(こうさい)の色のことになります。

瞳孔(どうこう)は私たちと同じで、黒い瞳ですが、ネコさんの瞳孔(どうこう)は、

まぶしい時には小さくなって、薄暗いときには、大きくなりますね。

ネコさんの写真を撮る時に、瞳が大きい写真を撮るのは、大変ですね。

 

私たちヒトは、瞳孔(どうこう)の色がいろいろありますが、ネコさん場合には、瞳孔(どうこう)は同じで、、瞳孔(どうこう)のまわりの虹彩(こうさい)の色がいろいろあります。

 

ネコさんの目の色、つまり虹彩(こうさい)の色は、生まれたての時から大人になるまでにも変化するようです。

これは、虹彩(こうさい)に含まれるメラニン色素のせいだと言われています。

生まれたての時はメラニン色素が少ないから、ブルーの目の色で、だんだんメラニン色素ができてきて、茶色っぽくなっていくようです。

 

ネコさんの目の色は、虹彩(こうさい)に含まれる、メラニン色素がどこまでできるかによって決まることになります。

 

さて、あのネコさんはメラニン色素はここまで、このネコさんはメラニン色素はここまで・・と、どうやって決まっているのでしょうか。

 

ちょっとここで、話を遺伝子(いでんし)の話に飛ばします。

私たちを含めて生きものの大前提として、遺伝子(いでんし)に書いていないことは起きないというルールがあります。

 

生きものの細胞1つ1つの中に遺伝子(いでんし)が含まれていて、

遺伝子(いでんし)によって、この細胞は目になる、この細胞は、手になる・・とすべて決められています。

遺伝子(いでんし)は、私たちが意識しなくても生きていけるように、ホルモン系、自律神経系を働かせています。

遺伝子(いでんし)には、大量の化学文字が書かれています。数十億文字あると言われています。

 

大量の化学文字が書かれている遺伝子(いでんし)ですが、通常は10%くらいしか機能してないと言われています。あとの90%は休んでいるのです。

 

休んでいる遺伝子(いでんし)が目覚めて、いままで動いていた遺伝子(いでんし)が休み始めるということもあります。

これは、住んでいる環境が変わった時に起きやすいことが分かっています。

 

私たちの場合でも、日本ではまあまあ普通の人だったのが、アメリカに行ったら、人が変わったように成果を出し始めた、というような時は、日本にいるときに休んでいた遺伝子(いでんし)がアメリカに行ったことで目覚めて、人が変わったように成果を出し始めることができるようになったと言えるのです。

 

植物でもおきます。普通に土に種をまいてトマトを育てたら、10個のトマトの実ができたのに、同じ種で、水耕栽培で当てる光の色を調節するなどした場合には、100個のトマトの実ができたということがおきているのです。

 

遺伝子(いでんし)に書いていないことは起きないというルールのはずなので、

トマトの種の遺伝子(いでんし)の中には、もともと100個のトマトを実らせる情報も書いてあったということになります。

 

さて、話題をネコさんに戻します。

ネコさんの目の色を決める、虹彩(こうさい)に含まれるメラニン色素の量は、

必ずどこかの遺伝子(いでんし)の中に書かれています。

 

ネコさんが住んでいる環境によって、

メラニン色素の量を決める遺伝子(いでんし)が目をさましたり、

休んだりしていると考えられます。

 

出身地の違いによってのネコさんの、目を覚ました遺伝子(いでんし)が違ってくるので、

メラニン色素の量が違ってくるようになるのですが、

現在では、いろんな出身地のネコさんどうしで交配をたくさんやってきたので、

出身地が良くわからなくなってしまって、

メラニン色素の量と出身地の関係も良くわからなくなってしまいました。

 

さて、ネコさんの目の色が変わるのは、

生きものは、遺伝子(いでんし)に書いていないことは起きないというルールのせいらしいと分かったとしても、どうして、目の色を変えるようにする必要があったの?とギモンが湧きます。

 

なにか、そうしたほうが都合が良かったんだろうという理由がありそうです。

生きていく上で都合がいいように、目を覚ます遺伝子(いでんし)を決まった、のではないかと思われます。

目の色を変えるようにしたら、視力がよくなったとか、獲物をとらえるために都合が良かったとか、残念ながらまだ分かっていません。

 

生きものの目のコトは、調べるのがなかなか難しいようです。

ネコさんに、これ見える?って聞いても、答えてくれませんからね。

 

どういう環境にしたら、どの遺伝子(いでんし)が目を覚まして、

ネコさんの虹彩(こうさい)に含まれるメラニン色素の量をここまでだよと決めているのか、

残念ながらまだ分かっていませんが、今後わかってくるだろうと思われます。

 

現在は、子孫を残していく時に、遺伝子(いでんし)のコピーミスがおきたせいだとも言われていますが、確かなことはまだ分かりません。

 

他の動物の目がどうなっているのか、何が見えているか、

私たちに見えない光の紫外線(しがいせん)やX線が見えているのか・・・

遺伝子(いでんし)の研究は盛んに行われています。今後の研究で分かってくると思われます。

 

生きもののことは、調べていくと、そうなっていたんだとしくみは分かるのですが、

じゃぁ、どうして、そういうしくみにする必要があったの?

となると、なかなかむずかしい問題で、いろんな答えの可能性、仮説があります。


【みんなの科学研究所】 理念:好奇心から生まれるしあわせ

蛯原ようすけ 

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