レントゲンという人が骨の写真が撮れる発見をしたから、その名前が使われているんです
こんにちは、みんなの科学研究所の蛯原ようすけと申します。
おとなとこどものやさしい理科と科学のブログです。
どこか体のケガをしたとき、病院に行くと、骨の写真を撮りますね。
最近では、歯医者さんでも、歯の状態を見るのに歯の写真を撮りますね。
大人になると、胃や、肺の検査のために、
胃や肺の写真を撮ったりもします。
この写真を撮るキカイのことは、レントゲンとかエックス線ソウチと呼ばれています。
病院にいくと、”レントゲン”とか”エックス線”とか書かれた部屋に入って、
骨の写真を撮りますね。
ところで、レントゲン”とか”エックス線”とか
ちょっとややこしそうな名前はどうやって決まったのでしょうか。
ちょっっと気になりますね。
骨の写真が撮れるソウチで使われているのは、
エックス線と名前が付けられた、光の仲間が使われています。
光の仲間には、たくさん種類があって、
ケイタイ電話やテレビ、ラジオで使われている電波(でんぱ)や、
アルファ線、ガンマ線、ベータ線などと呼ばれている放射線(ほうしゃせん)まであります。
これらは、目に見えない光の仲間です。
私たちが浴びている太陽の光も、もちろん光で、目に見える光という意味で
可視光線(かしこうせん)などと呼ぶこともあります。
だんぜん、目に見える光よりも、目に見えない光の仲間のほうが多いです。
ちょっと意外ですね。
私たちはふつう、見えることの世界がすべてだと思ってしまいますからね。
見えないんだから、知りようがありませんからね。
さて、
光には不思議な性質があって、波のような性質があります。
海の波のように山-谷-山-谷・・・という感じで伝わっていきます。
でも、海の波のように、盛り上がったり、へこんだりする様子を見ることはできません。
光は、電気のエネルギーの強さの波となって伝わってきます。
電気のエネルギーの強いところ、弱いところが波のようになって伝わっていくんですね。
波の山から山までの長さを波長(はちょう)と呼ぶことになっています。
このほうが、カッコいいし、言いやすいですからね。
光の種類の違いは、波長(はちょう)の違いなんですね。
電波(でんぱ)は波長(はちょう)が長くて、
アルファ線、ガンマ線、ベータ線などの放射線(ほうしゃせん)は波長(はちょう)が短くなります。
骨の写真をとることができるエックス線も波長(はちょう)が短い光です。
私たちの身近なところで
波長(はちょう)が短い光には紫外線(しがいせん)があります。
紫外線(しがいせん)にあたると日焼けして、ヒリヒリする、あの紫外線(しがいせん)です。
エックス線は、紫外線(しがいせん)よりも、もっと波長(はちょう)が短い光です。
紫外線(しがいせん)の波長(はちょう)は、だいたい380ナノメートルから1ナノメートルくらいです。
1ナノメートルは、10億分の1メートルです。
とても想像がつかない短さです!
エックス線は、だいたい1ナノメートルから、1ピコメートルくらいの波長(はちょう)です。
1ピコメートルは1兆分の1メートルです。ますます想像がつかない短さです!
だいたい・・・というのは、光の名前と波長(はちょう)の長さと光の名前は、
あんまり正確に決められていないせいなんです。
さて、
このとてつもなく波長(はちょう)の短い光は、
1895年ころ、物理学者のレントゲンという人が実験している最中に発見しました。
レントゲンは、”未知の光”という意味をこめて、”エックス線”と名前を付けたそうです。
レントゲンは学者さんの名前で、
エックス線は、レントゲンが付けた光の名前だったんですね。
レントゲンが発見した不思議な光、エックス線は、
体の肉の部分を通りぬけて骨で吸収されてしまうという性質がありました。
エックス線が出ているキカイに向かって手や体を向けて、
その後ろに、光が当たると黒くなる紙を置いておくと、
骨で吸収されたとろだけが黒くならないので、
骨の写真が撮れるようになったんですね。
すごい発見ですね。
ノーベル物理学賞の第1号になったんだそうです。
レントゲンさんの発見のおかげで、
私たちの体の具合がどうなっているかがよくわかるようになったんですね。
【みんなの科学研究所】 理念:好奇心から生まれるしあわせ
蛯原ようすけ
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