足でブレーキペダルを踏んだ小さな力を、大きくするお得な現象がおきるんです
おとなとこどものやさしい理科と科学のブログです。
車があると、いろんなところへ出かけることができて便利ですね。
車は走ることができて、止まることもできます。
ちゃんと止まらない車は怖くて乗れないですね。
車が止まれるのは、ブレーキがあるからですね。
ブレーキはタイヤが回転するのをじゃまします。
回転しているタイヤを止めるように力を加えているんですね。
だいたいの車は、ブレーキペダルがあって、これを足で踏むと
ブレーキがきくようになっています。
でも、どう考えても足で踏んだ力だけで、
回転しているタイヤをとめれそうにないように思えてしまいます。
ブレーキペダルを足で踏むだけで、
回転しているタイヤを止めることができるようになるには
何か秘密がありそうですね。ちょっと詳しく知りたくなりますね。
容器の中に閉じ込めた液体や気体には、不思議な性質があります。
足でブレーキペダルを踏むような小さい力が、
回転している車のタイヤを止める大きな力に変えることができるという
とても便利な性質があるのです。
この性質を発見したのは、パスカルという科学者です。
天気予報でも、台風の気圧は○○ヘクトパスカル、などと、いわれるのを良く聞きますね。
ヘクトは100のことです。
1000メートルというか、1キロメートルというかの違いと同じです。
パスカルは、こうやって、単位にも使われているくらいの、すごい科学者なんです。
パスカルは、容器に閉じ込めた液体や気体の中では、
圧力(あつりょく)は、容器のどこへでも変わらないで伝わっていくということを発見したのです。
圧力(あつりょく)という難しそうなことばが出てきましたね。
圧力(あつりょく)は、1㎡あたりにかかる力のことです。
1㎡は、たて1メートル、横1メートルの面積のことです。
たとえば、10㎡の面積のところに、5キログラムの力をかけると、
圧力は、1㎡あたりにかかる力なので、割り算をして
5キログラム÷10㎡で計算して、0.5キログラムの力となります。
この力が、閉じ込めた容器のなかには、どこでも変わらないで伝わっていくんですね。
そうすると、いいことがあるんです。
100㎡の面積のところでは、どうなるのかというと。
1㎡あたりにかかる力が、0.5キログラムだったのだから、
100㎡の面積のところでは、その100倍
0.5×100で計算して、50キログラムの力になります。
片方で、小さい面積に、小さい力を加えたら、
もう片方の大きい面積のところでは、大きな力になっているんですね。
なんか不思議な感じがしますね。
天才科学者パスカルは、
1㎡あたりにかかる力という、圧力(あつりょく)という考え方、を思いついたんですね。
このアイデアを思いついたパスカルにちなんで、圧力の単位になっています。
片方で、小さい面積に、小さい力を加えたら、
もう片方の大きい面積のところでは、大きな力になるとは、
なんとお得なことなのでしょう・・・と思えてしまいますね。
このお得な現象のことは
パスカルの原理とも呼ばれています。
車のブレーキには、パスカルの原理が使われています。
車のブレーキ装置には、液体の油が閉じ込められています。
足でブレーキペダルを踏んだ力は、
ブレーキ装置の中にある管の中に閉じ込めれた油に伝わっていきます。
そして、何十倍の力となってタイヤのブレーキ装置につわたって、
回転しているタイヤをじゃまする力となって、
車を止めることができるようになるんですね。
小さなちからが、大きな力となって使えるようになるとは、
ホントにお得な現象ですね。
【みんなの科学研究所】 理念:好奇心から生まれるしあわせ
蛯原ようすけ
ホームページ http://www.minna-no-kagaku.com/
メールアドレス minna.no.kagaku@gmail.com
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