どうして、浮かんだ風船は止まっていられるの

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地球の自転(じてん)といっしょに動き続けるんです



こんにちは、みんなの科学研究所の蛯原ようすけと申します。

 

おとなとこどものやさしい理科と科学のブログです。


ちょっとややこしいことを想像してみます。

地球は反時計回りに回転しています。だから、左回りに回転しています。

回転のスピードは、時速1700kmのスピードくらいといわれています。

かなりのスピードですね。

地球の回転は自転(じてん)という名前がついています。


それでは、ややこしいことを想像していみます。

風がない時、地面から浮いた風船は、

どうなるのでしょうか。

あるいは、どこかにくくりつけた風船はどうなるでしょうか。

これを考え出すと、頭が混乱(こんらん)してきますね。


大昔、地球が宇宙の中心だと主張する天動説(てんどうせつ)が信じられていた頃、

真上に投げたボールが手元に戻ってくるのだから

地球が回っているはずがないと考えられていました。

確かにもっともな考え方です。

でも、地球は回っています。どうなっているんでしょうか。

ちょっと詳しく知りたくなりますね。


地球は反時計回りに回転しているのだから、

風がない時、地面から浮いた風船はその場所にいても

地球が動いていくから、

西のほうへと動いていくのじゃないかと思えてしまいます。

東京で風船を放つと、沖縄のほうへと動いていきそうですね。


これと同じようなことは、もっと身近にあります。

動いている電車のなかで、真上にジャンプすると

落ちてきた時に、

電車の後ろのほうに着地するんじゃないかと思えてしまいますね。

でも、着地した場所は、始めにジャンプした場所と同じですね。


電車の中にいるときは、自分も電車も同じ速度で動いています。

自分は真上にジャンプしたつもりでも、

実は、上にもジャンプしながら、電車の進む方向へも進んでいるんですね。

ジャンプして電車の床から足が離れたときでも、

私たちは、電車の進む方向へ進んでいるんですね。


さて

私たちが地面に立っている時は、

私たちも地球の自転(じてん)のスピードと同じスピードで動いています。

空気も地球の自転(じてん)といっしょに動いています。

私たちが風船を持つと、風船も、地球の自転のスピードと

同じスピードで動いています。

風船が、私たちの手から離れたら、やっぱり

それまで動いていた方向へ動き続けます。

だから、地面から浮いた風船は、西の方へと動いていかないんですね。

どこかにくくりつけた風船も、西の方へと動いていかないんですね。


このことを最初に考え付いたのは、

ガリレオ・ガリレイというイタリアの科学者です。

当時の常識(じょうしき)をひっくりかえす考えでした。

動いているモノは力を加えないなら、ずっと同じ速さで動き続けて、

止まっているモノもやっぱり、力を加えないならばずっと止まり続ける

と考えついたんですね。

さらに、

同じスピードでまっすぐに進むところで起こることは、

止まっているところで起こることと区別ができない

と考えついたんですね。



もし、地球の自転(じてん)のスピードが変わったりしたら、

風船が動いていくのがわかるようになるし、

私たちも、自転(じてん)のスピードが変わったことが

分かるようになるんですね。



時速1700kmで回転している地球にすんでいる私たちが

それに気がつかないのはこのせいなんですね。

なんともややこしいですね。


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【みんなの科学研究所】 理念:好奇心から生まれるしあわせ

蛯原ようすけ 

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